物理学はいかに創られたか(上・下)

(著者)アインシュタイン/インフェルト (訳)石原 純 いしはら じゅん
(出版社)岩波書店 岩波新書

前回紹介した「物理学とは何だろうか」は16世紀から20世紀の入り口までの物理学の流れをまとめた本でした。この本は,それに引き続く20世紀 の物理学の2大理論,そうです,「相対性理論」と「量子力学」への物理学の流れをわかりやすく記しています。もう何十年も前の本なので,少し古い部分もあ りますがこの本の価値を損なうものではありません。著者の一人アインシュタインは誰もが知っている人ですね。余談ですが,今年は,アインシュタインが一般 相対性理論を発表してちょうど100年に当たります。

この本は,物理学を学ぶ人にとっては,読んでおくべき本だと思います。専門書だけでなく,こういった一般解説書や物理学者・科学者の書いた随筆なども読むとよいと思います。科学に対する態度や感性が磨かれると思います。

基礎知識がないとわからない部分もありますが,とにかく読んでみることをお勧めします。わからなくったって平気です。最後まで読めば,なんとな く,頭に残る部分があるでしょう。大学で,物理学をさらに学んだとき,思い出してこの本をまた手に取るといいですね。そのときには,もっとよくわかるよう になっているに違いありません。