大村 智 2億人を病魔から守った化学者

(著者)馬場 錬成 ばば れんせい
(出版社)中央公論新社

大村智(おおむらさとし)さんが2015年のノーベル生理学・医学賞を受賞したのは,皆さんよくご存じだと思います。そして,その経歴が異色であることも新聞などでよく取り上げられていました。

この本は,そんな大村さんのこれまでを取材・インタビューし,2012年に書かれたものです。大村さんは,大学を卒業し,東京で定時制高校の先生として勤め始めた後,志して,大学院で学び直して研究者への道を歩み始めたそうです。
ここで,いろいろ書くよりも,まず皆さんに読んでいただくのが一番だと思います。運ということもあるのかもしれませんが,人生で大きなことを成し遂げることができる人は,その運をつかめるだけの志を持ち努力を積み重ねてきた人なのではないでしょうか。
高校生の皆さんは,大村さんに負けないほどの可能性をいっぱい持った存在で,これからの人生を自分で切り開いていくことができます。

この本は,科学の本ではありません。若い人向けの人生論のようにiketは思います。大変読みやすく,一晩で読み終えてしまいました。皆さんにも是非,手にとって読んで欲しい本です。