強い力と弱い力

(著者)大栗 博司 おおぐり ひろし
(出版社)幻冬舎 幻冬舎新書

物理の世界では,電磁気力,強い力,弱い力,そして重力を4つの力とよんでいます。素粒子の世界を説明する最新の理論は「標準模型」とよばれますが,その中には重力は含まれません。本書は標準模型を通じてヒッグス粒子を解説した本です。

この著者も,最前線で研究に携わっているため,非常に生き生きとした描写にあふれた本になっています。ちょっとしたエピソードにもその真の意味と評 価がさりげなく付け加えられています。まるで,現場にいるような臨場感があります。おもしろくて分かりやすくて,しかも,相当深いことを語っています。

このような本を是非手にとって読んでほしいと思います。