ヒッグス粒子と宇宙創成

(著者)竹内 薫 たけうち かおる
(出版社)日本経済新聞出版社 日経プレミアシリーズ

2012年7月にCERN(欧州原子核研究機構)のLHCという加速器で発見されたヒッグス粒子は,素粒子に関する標準理論が予言した最後の素粒子です。2013年には,ヒッグス粒子の存在を予言したアングレール氏とヒッグス氏にノーベル賞が授与されました。

本書はサイエンスライターである著者自身がこの分野で博士号を取得していることもあり,大変わかりやすいものになっています。素粒子に関して,標準理論に関して,宇宙の始まりについて,加速器に関して,と話は広がりますが,決して無理に展開はしていません。

一般の科学愛好者だけでなく,中高校生にとっても格好の入門書になっていると思います。最先端の素粒子物理にふれることができるこの一冊,是非手にとって読んでみてください。