ニュートリノの夢

(著者)小柴 昌俊 こしば まさとし
(出版社)岩波書店 岩波ジュニア新書

2002年にノーベル物理学賞を受賞した著者の半生と研究生活,そして,ニュートリノの観測で名を馳せたカミオカンデの建設秘話が,わかりやすくて いねいに記されている本です。小柴さん(なんだか,親しいみたいですが,物理の世界では,教授相手でも,・・さんとよぶのが普通です)の名前は皆さんの記 憶にはないかもしれませんね。しかし,ニュートリノに関する実験はどんどん加速し,岐阜県飛騨市神岡町ではカミオカンデはカムランドに変身し,新たにスー パーカミオカンデが稼働し,ハイパーカミオカンデが計画されています。さらに,暗黒物質を観測するXMASS(エックスマス)や重力波を検出する KAGRA(カグラ)も出番を待ち構えています。すばらしい小柴効果ですね。

iketは小柴さんの話を間近でうかがったことがありますが,なかなか気さくで楽しく聞かせてもらいました。この本も,口述したとのことで,読みやすいこと間違いなし。是非手にとって読んでみてください。